いい加減なコーディネーターに当たると

インターネットの求人検索サイトに載っていた求人情報を見て、ある派遣会社へ登録に行くことになりました。その派遣会社は小さな会社のようで、事務所もこじんまりとした雑居ビルに構えられていました。

私が仕事の紹介を希望した求人案件は、A区にあるB社の求人でした。 しかし、B社は同一区内に2つの事業所(C事業所とD事業所)があり、どちらの事業所のことを指しているのかが、求人情報を読む限りでは判断できない内容となっていました。

2つの事業所は同一区内にあるといっても、交通事情の関係もあり、C事業所は電車で25分の距離ですが、D事業所は電車で1時間かかる場所にありました。さらに両事業所は、どちらも駅から徒歩20分ほどの所にあり、バスはあるものの1時間に1本の運行であるため、実質は利用できない状況でした。 D事業所の場合、毎日の通勤に往復4時間もの時間を当てることになるため、私はC事業所であれば働きたいと考えていました。

派遣会社の事務所に着くと、女性が出迎えてくれて、個室に案内されました。 いままでに登録へ行ったことのある大手派遣会社は個室ではなかったので、ここの派遣会社はプライバシーが守られて良いと思いました。 派遣登録のときには、これまでの職歴やその会社を辞めた理由、家族構成(おもに子供の出産、育児や親の介護に関すること)など、個人的な立ち入ったことを聞かれますから、その配慮ができている会社は好印象です。

個室で待っていると、ひとりの男性社員が現れました。この方がコーディネーターだそうです。先ほど事務所の入口で出迎えてくれた女性と比べると、少し感じの悪い人でした。

必要書類に記入し、手続きを一通り終えたところで、男性コーディネーターから案件についての説明がはじまりました。その説明だけではC事業所とD事業所の、どちらの求人なのかが分からなかったため、こちらから質問をしてみました。 「B社はA区内に2つの事業所(C事業所とD事業所)がありますが、どちらの求人になりますか?」と尋ねると、男性コーディネーターは「B社のA区内にある事業所は1つだけです。C駅とD駅のちょうど中間にあり、どちらの駅からも徒歩20分の場所にあるというだけです。」との説明でした。

私は内心ギョッとして、驚きました。 なぜならB社のホームページには、A区内に2つの事業所(C事業所とD事業所)があると、しっかり明記されているからです。私は求人案件に応募する前に、その企業のホームページや、GoogleMapの地図情報も、きちんと確認していました。

ですが、仕事を紹介して欲しい立場としては、そこを強く出て相手の非を正すことが良いとは思えません。コーディネーターは対面での接客業務ですが、そうであるにもかかわらず、初対面の人に”感じの悪い人”と感じさせてしまう人なのです。このようなタイプの人に、何かを指摘したり、非を正すようなことを言っても反感を買うだけです。意地でも仕事を紹介しなくなるでしょう。

そんな訳で、その点には何も触れず「あ、そうなんですか」と軽くスルーしました。 話が終わると、そのコーディネーターは「後で担当の営業から電話をするかもしれません」と言い残して終了しました。

その後、その派遣会社の営業担当という男性から電話がありました。 営業担当の男性の話によると、「B社にはA区内に2つの事業所(C事業所とD事業所)があり、C事業所の募集は他者で面接まで進んでいる人がいる。その人に決まってしまうかもしれない。あとはD事業所の募集が残っている。C事業所の進行状況を確認して、後日連絡する。」とのことでした。

分かってはいましたが、あの男性コーディネーターが嘘をついたということが証明されました。また、「後日連絡する」と言っていた営業担当からも、その後電話はありません。 派遣会社って、随分いいかげんですよね。 この程度の業務遂行能力でも給料が入るのですから、うらやましい限りです。